毎日暑い日が続いていますが、
お家のワンちゃんネコちゃんはかわりなく過ごせているでしょうか?
病院では皮膚の湿疹やかゆみで来院される患者が多い時期です。
それにあわせて今回は診療の中で意外と知られていないなぁと
感じる薬用シャンプーの使い方について取りあげてみたいと思います。
普通のシャンプー?薬用シャンプー?
皮膚に特にトラブルがないようであれば普通のシャンプーで大丈夫なのですが、
湿疹ができる、脂が出やすくべたつきやすい、フケがでるなど皮膚に問題を
抱えている子は薬用シャンプーもひとつの治療の選択肢だと思います。
薬用シャンプーの中には、抗菌作用や抗真菌作用、保湿、角質(フケ)を
取り除く作用、脱脂作用をもたせたものなど様々があり、
皮膚トラブルを抱えた子に適切に使用することでお薬を減らせたり、
お薬を飲まなくても皮膚トラブルをおこさず維持できるようになる場合があります。
どうやって泡立てていますか?
自分の髪を洗うときシャンプー剤を手に取って髪につけてから
泡立てている方が多いかと思いますが、薬用シャンプーの場合は、
ぜひお湯にシャンプー剤をいれてスポンジで泡立ててから使ってあげてください。
シャンプーは泡立てることで洗浄効果がでるため十分にシャンプーの効果を
ひきだすためということもありますが、薬の成分を添加している一種の
治療薬なので原液を皮膚につけることで皮膚がとても繊細な子は
肌荒れの原因になってしまう可能性もあります。
すすぎはしっかり、お湯の温度にも気をつけて
治療の一環で使うものなのですすぎ残しがあると
肌荒れの原因になってしまうこともあります。
しっかりすすいであげてくださいね。
特に耳の中にシャンプー剤が残りやすいように思います。
また、痒みがある子はお湯の温度にも注意してください。
皮膚の温度があがると血行がよくなって強くなってしまうことも。
皮膚の繊細な子は、症状と作用があっていてもシャンプー剤自体が
あわないこともあります。あっているかあっていないかのポイントは、
適切なやり方で身体を洗った後に赤み(皮膚の様子)が落ち着いてくれているかです。
わかりづらければ、主治医さんに相談してみてくださいね。
乾かし方も要注意、保湿にも気をつけて!
お湯の温度でもでてきましたが、ドライヤーも要注意です。
皮膚の温度をあげてしまうと痒みの原因になってしまうばかりか、
水分が蒸発して皮膚を乾燥させる原因になってしまいます。
スプレータイプの保湿剤を併用しつつ、冷風で乾かしてもらうか、
今の季節だと抑えるようにタオルで水気を吸い取ってもらって
自然乾燥もありかもしれません。(この場合も濡れた皮膚は水分が
蒸発して乾燥しやすいので保湿剤は使ってもらいたいです)
タオルで皮膚をこすりながら拭くのは皮膚が弱い子には
刺激が強いので吸水タオルで押さえるように水気をとってあげてください。
水泳選手が使うような吸水力に優れた特殊なタオルが今では
100円ショップにならんでいるので是非探してみてくださいね。
まとめ
皮膚トラブルを抱える子にとってはシャンプーや保湿といったケアは
治療の柱のひとつです、うまく使って快適な日々を送ってもらえればと思います!
また、最後になりますがネコちゃんはワンちゃんと違う生き物なので
ワンちゃん用の商品が害になってしまうこともあります。
今の時代、ネットに病院用のものがあふれてしまっている状態ですが、
使用の際には獣医さんの指示に必ずしたがってくださいね。